「なでこSMILE」のアニメ感想BLOG

アニメや漫画などについての、自分の思いを記録するブログ

「第2回 京アニ&Doファン感謝イベント」に行く

10月31日(土)と11月1日(日)に、京都府京都市の「みやこめっせ」で行われた京アニのイベントに行ってきました。

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私が行ったのは土曜日だけでしたが、京アニのスタッフの方々のみで作り上げたという、手作り感あふれる展示は最高でした。
最初は思っていたより人が少なく感じ、「これが本当に京アニのイベントかな?」と思うぐらいでしたが、入場してカメラ撮影OKの「歴代京アニ作品の放送告知ポスター」のコーナーを見ているだけで、死ぬかと思いました。

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ね。死ねますよね?
赤いけいおんのポスターなんぞ、私は放送前に確か秋葉原の『とらのあな』で初めて見かけたときは、「なに軽音だと?なんだよとうとうロックまで萌え化しちゃうのかよ。それはどうなんだ」などと一人、憤慨したものですよ。
その後「あれ、京アニ作品だったの?・・・しゃーない、見るか」→「これぞ真のロックである」という結論に達するまで、1秒もかかりませんでした。

展示コーナーには他にも等身大パネルのコーナーもあり、来場のみなさんが集まっていて、なかなか行列が進みませんでした。というより、『Free!』の場所だけ超混んでました。『Free!』のパネルは地下の物販コーナーにもあり、女性のファンのほうが熱量が半端なかったです。

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会場の奥はカメラNGのコーナーでした。
そこに並んでいたのは、ポスターと同じパーテーションに直に貼られた、今回のイベントのメインビジュアルにキャラが登場している作品、『境界の彼方』、『たまこラブストーリー』、『中二病でも恋がしたい』、『響け!ユーフォニアム』、『Free!』のOPやED、映画や最終回などの「激アツ場面」だけを選りすぐった、生原画と生背景の数々でした。実際のアニメーション映像に使用した原画など、圧倒的な点数の生原稿が並ぶ『原画展示ゾーン』(公式ホームページより、以下略)です。

例えばユーフォニアムなら最終回で麗奈が久美子に抱きつく、優勝発表の瞬間や、あの第8話「お祭りトライアングル」で山の上で友情を告白するシーンがありましたよ!あのあれですよ、指でなぞるやつですよ!!!たまこラブストーリーなら鴨川デルタでもち蔵が告白するところですよ!ごふ!
Free!じゃ二期のOPで、渚がゆらりと歩いてくるあの冒頭のやつとか、境界の彼方じゃ映画で栗山さんが暗黒面に落ちるあの場面がありましたね!超カッコ良過ぎる!
・・・この境界の彼方ですが、原画を見てみると、書き込みで『BLACK未来』との文字があちこちにあり、スタッフの間ではあの髪が真っ黒になる栗山さんは『BLACK未来』で通っていたようで、私は勝手に『BLACK栗山さん』と(脳内で)呼んでいたので、「やった!シンクロしてるぜ!」と大感激してしまいました!ファン感謝イベントって、こっちが普段から感謝しまくっているんだから、本来なら私がイベントを開くべきだというのに・・・!!!気がつかずどうもすみません!!!

・・・それを見終わったら、次はキャラクター設定・美術設定など、制作時の必須アイテムを集めた『ライブラリーゾーン』へ。
これまた例えばユーフォニアム関連では方眼紙にミリ単位で楽器を細密に書き込んだものや、今と全然違う初期のキャラクターのデザイン集などがところ狭しと並んでいました。久美子の家の不動産情報誌みたいな単なる間取りとか!!
公式ファンブックに載っている設定ビジュアルというよりも、現場で切実に使っていたと確信できるものが目白押しで、「え?そんなとこまで考えるんすか!」という興味深いものばかりで、最高に面白かったです。また山田尚子監督のおそらくドシリアス新作映画『聲の形』の資料や、ファントムワールド関連、映画『ハイスピード!』など公開前の資料などもあって痺れました。

そして、最後にアニメーション制作スタジオを実感できる『スタジオゾーン』という、なにやら人が列を成して並んでいるところに行きました。
監督同士の対談や声優さんの対談、サイン会というイベントホールでの催しは別チケットが必要だったということを後々知った、入場券だけおさえてのうのうとしていた阿呆な私は、当然並びます。
てっきりフジロックみたいな出入り自由かと思ってましたが、有名声優とかくるのにそんなわきゃありませんでしたね。
・・・会場内に常に流れている、ユーフォニアムなどのインストBGMを聞きながら待つこと30分。
ようやくそのゾーンに入ると、そこには信じられないものがありました。

手前のショウケースにずらりと、スタッフの方々が現実に今使用しているヘッドフォンや、判子入れ、カメラといった私物から、絵の技術を磨くためにいつも練習用に描いている裸婦のスケッチブック、アフレコで使用する台本に赤の直筆で直しが入ったもの、緑色が染み付いた絵筆や筆洗い、製作ノートなどがポンッと、まるごと展示してありました。
「たまこマーケット」のアフレコ台本に山田尚子監督が青い付箋貼りまくってるのとか、「kanon」で北海道ロケのときに使ったカメラとか。
それについて「こんなに付箋を貼って、このころ必死だったんだな」とか、「このカメラは氷点下にも耐えました」とか、そのすべてにそれぞれのスタッフが、自ら手書きで解説のポップを添えているという、「え・・・見せちゃうってここまで??」という、まさに「これでアニメを作っています」というものばかり。
境界の彼方の製作ノートなど、いろいろと作品の内容をこれで検討している様子が手書きで書かれていて、物凄いリアリズムがありました。リアリズムってか、This is itなんですが。

そして、反対側には、実際に使用していると思われるアニメ製作のデスク(あの下から光るやつ)に「実際のスタッフの方々」が本当にそこにいて、次回作「無彩限のファントムワールド」をそれぞれ、動画から彩色、背景、CGなどを製作している姿を見せるという、ありえないことをやっていました。
最初は遠巻きに「いらっしゃるのは、いわゆるデモンストレーション用の素人の方なのかな?」と思っていましたが、色塗りなど左手で物凄い速さでキーボードを操り、右手でタブレットで塗りまくる姿をみて、「あ、本職だこれ」と一発でわかりました。
皆さん素通りしていましたが、私はついこらえきれず、迷惑にならない範囲で2、3質問してしまいました。

「この今作業されている背景は、この同じ画面に写っている写真を絵に置き換えているんですか?」
「いえいえ、この写真はあくまで参考で、背景として今描いているのは、実際にはないオリジナルの風景です」とか、
「このCGってバーチャファイターみたいなやつですか?」
「CGには2DCGというのもあって、2DCGは向かいの人が今やっていますよ。こちらのは3DCGで確かにそうですね。でもバーチャファイターって、懐かしいですね!」

などと、ド素人まるだしの質問に、気さくに答えていただきました。
本当にどうもありがとうございました。

だってちょっと待ってください・・・。背景に対する質問って、「聖地の起源」について京アニに聞いてんですよ。あの『らきすた』の京アニに・・・。私みたいな下賎の輩が。
それに3Dについては、けいおんニ期OPや中二病二期のOP、ユーフォのOPで明らかにぐりぐりと回転させて、3Dと2Dの融合を独自に研究開発している会社に、直で聞いていることになるわけですよ。すでに見分けがつきませんが・・・。
飾り気がなさすぎ、懐が深すぎるので、危うくスルーするところでしたよ!
・・・質問は残りあと98ほどありましたが、なんとかこらえました。

今こんな感じで新作アニメを作っているという姿を、製作スタジオから抜き出した現在進行形で見学させていただくという、もはやサービスを超越した気前のよさに、ブースを抜け出したらもう放心状態でした。
だって色塗ってるんすよ、「無彩限のファントムワールド」に!まだキャラ名もお話も何も知らないのよ!しかもよりによって、あの京都アニメーションの新作よ!おまけに、おそらくは『境界の彼方』以来のファンタジーもの!あ、頭がぶっ壊れる!!!!
アニメって本当に作ってたんですね・・・。どこかで獲れる蝶ちょうみたいなもんかと思ってました。


本イベントは 「私たちは、いま!!」という今回の展覧会のテーマ、そのとおりをまさに地で行く、恐ろしく素晴らしいものでした。
それをファンに見せるために、こうして展示から何からスタッフが総出でやって、その「いま」を、もはや企業秘密どころではない、ほぼ心臓に近いものまで公開して見せてくれるというのは、京アニ信者としては、もはやこれ以上望めない最高のものでした。
ですが信者うんぬんを抜きにしても、一番心を打たれたのはやはり、その「手作りな感じ」です。
京都府宇治市にスタジオがあって、あくまで「京都」を地盤にして、「みやこめっせ」という私なんか学生時代、習字の展覧会を見に行ったことのある、普通の展覧会場で2日間だけやって、さっさと終わるこの感じがもうたまりませんでした。
だからこそ、山田監督が「仕事中愛用しているヘッドホンです。壊れたので石原監督がクリップで留めてくれました」というリアルすぎる「今」と見ることができました。この「普通感」たるや相当なものです!
「売れて遠いところに行っちゃったけど、昔のファンを見捨ててないのがうれしい」という感じでは「なく」、手の届く範囲でしかうちはやらない!という「京アニイズム」を手にとるように感じることができたのが、大変面白かったです。

情勢に媚びないとかアニメ製作会社としてのカラーが明白であるとか、そういう話ではなく「姿勢があらかじめ定まっているから、安定してトライ&エラーを繰り返すことができる」という、そういう企業理念なのだと思います。それが新規の顧客を掴み、また古くからのファンにも常に説得力を持ち続けている理由なんだろうなと、今回あらためて思いました。
もうはっきりと、「アニメが好きな人に向けて作る」という理念を、びしっと感じることができました。ですので、これは一個人の生き方、取るべきスタンスの参考にもなるなあと思った次第です。

こうした頑ななまでに地道な態度を見るにつけ、私のようにとかく保守的になりがちで、昔の作品をできるだけ褒めそやかしたいアニメファンは「オレって、試されてるよなあ」と思います。
できる限り、いつまでもその辺によくいる、普通のアニメ好きでいたいです。

ありがとう京都アニメーション
もし次回があれば、次こそトークイベントに参加します!

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TVアニメ『無彩限のファントム・ワールド』 PV第1弾 - YouTube
ユーフォニアムからの、このふり幅・・・。毎回言ってるなこの台詞。そして絶対面白いんだろうな。