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「なでこSMILE」のアニメ感想BLOG

アニメや漫画などについての、自分の思いを記録するブログ

『失われたブヒを求めて』その4~懺悔録(前編):神尾美鈴へと至る、荒野を歩いた男の記録

みなさん、こんにちは。

最近『少女たちは荒野を目指す』というアニメを楽しく見ているのですが、この作品を見ていて、私がこれまで誰にも話せず、墓までもっていくつもりだった、私の歩んできた「荒野」の話、あるいは「罪の告白」をどうしてもせざるを得なくなり、今回ここで述べさせていただくことになりました。
どうか私の懺悔をお聞きください。

私の住んでいた町は新興住宅地で、エロというと簡単に手に入るのは、それこそゲーム雑誌の付録についているエロゲーの記事ぐらいであり、そこで数々のCGを回収したものです。『同級生』という作品の、ゲーセンでバイクにまたがっているお姉さんのCGなど、同じものをいくら回収したか数えきれません。
そんなある日のこと、リアル同級生の友人が、その「エロゲー」を貸してやる!というではありませんか。
やった!これであの夢にまでみたエロゲーができると、これまた借りたパソコンに喜んでインストールしました。ワクワクしながら「ゲームスタート」をクリックすると何やら、荒(すさ)み切った笛の音が流れだし、薄暗い古びた洋館をバックに、タイトルが赤く表示されました。
なになに?『悪夢~青い果実の散花~』?ふーん。

物語はいきなり少女の悲鳴とともに、バスの運転手を射殺するところから始まりました。
これはどういう作品かというと、余命いくばくもない金持ちの主人公になって、お金持ちお嬢様学園の生徒ひとクラスが乗ったバスをハイジャック、隠れ家に丸ごと誘拐して、好き放題手籠めにする、という今あらすじを書いているだけで、呼吸が浅くなるような内容のものでした。

いきなりそんな凄惨なゲームを、当時中学生だった(・・・中学生!?はは、まさか!何歳だったっけ?)私がどう受け止めたかと申しますと、「まあ、エロいからいっか!」という、驚天動地の「いいね!」でありました。そうなのです、当時の私は「フィクションと現実の区別を完璧に付けていた」ので、どんな内容でも好奇心で読み飛ばすことができたのです!今や「そんな区別など、まったく付きやしないので、とても可哀想でできない」ことでしょう!まるで珍遊記でも読むようなノリでさくさくとプレイしました!

ちなみに最初のエンディングは、昼間に手籠めにした少女に、寝込みを襲われて、鋭利な刃物でめった刺しにされて殺されるというものでした。
そういえば確か「この人形は、当方にとって大事なものである」という申し出に対し、「破壊する」という選択をした覚えがあり、「これは人形のかたきである」と言われながら刺されました。当然の報いでありますが、その当時の私はあろうことか「こんなに若いのに殺人を犯してしまった。この少女はこれからどうなるんだろう・・・」という、超頓珍漢な心配をしたのをいまだに覚えております!なんたる無知蒙昧!今思い出すだに恥ずかしさと嫌悪とこみ上げる笑いで顔が真っ赤になる!
おお、神よ!
それでもCGをフルコンプし、「悪夢マスター」になってしまった哀れな男の懺悔の続きをどうぞお聞きください!

その後しばらくの間、エロゲーを手に入れる機会もなく、自分の犯した罪を忘れてのうのうと生きていたのですが、そんなある日。また一人の男によって、私はエロゲーをすることになりました。

そうなのです!私は人生の節目節目でエロゲーをやるようにと、男がどこからともなくやってくるのです!
私は年下の彼に問いました。
「これまで、凄惨なゲームしかしてこなかった。出だしが悪かったのか、その後『学園ソドム』、『SEEK』というものばかりが巡ってきた。ほかには『大悪司』を友人と一緒にハマったくらいだ。本当はもっと学園の純愛ものがやりたかったんだ」と男に伝えました。すると男は、「わかりました。では『雫』というゲームをおやりなさい」とのアドバイスを私にくれました。
買ってきてやりました。凄惨というより、今度は「完璧に気の触れた」という形容がふさわしい内容のゲームでした。あるいはこちらの方が、より救いがないかもしれません。

私はまた男に会いに行きました。
「どうでした?」という男に対して、私は「最高であった。しかし私がやりたいのは、もっと甘ったるいやつなのだが」というと、「では『痕(きずあと)』をおやりなさい」ときたので「もうやった。じゃあもういいから、君の好きなゲームを教えてくれ」と聞くと、「『ファントム』をおやりなさい。リニューアル版がいいでしょう」との教えを受けました。

買ってきてやりました。もはやこれはエロゲーでもなんでもない、劇画ハードボイルド作品でした。
「どうでした?」「面白いなんてものではなかった。ジャンルを超えて、このままハリウッドで映画化できるほど素晴らしい作品だった」「それはよかった」男は微笑んだ。では「沙耶の唄を、是非おやりなさい。私の大好きな作品です!」「わかった!」
私は速攻で購入してきて開始しました。すると、「けたたましいノイズとともに、画面いっぱいに肉塊と目玉が写り、文字化けした文章の羅列が画面いっぱいにひしめきました」。「最悪の地獄」とはまさにこのことで、私は歓喜に胸躍らせながら、背景がすべて肉塊に、友人が全員肉塊にしか見えなくなった世界で、一人の沙耶という「少女に見える肉塊」を守るため、かつての友人とバットで殺し合いました。そして、ようやくトゥルーエンドにたどり着き、めでたく世界は肉塊となって滅びました!

「どうでした?」と友人がまた問うてきたときに、私はつい面白くて我を忘れていましたが、当初の目的をようやく思い出しました。
「無茶苦茶面白かった。・・・だが、これは一体なんなんだろう。自分はここでずっと何をしているんだ?どこなんだここは!おい!助けてくれ!お願いだ!本音をいうと『ときメモ』みたいな、恋愛シミュレーションがやりたかっただけなんだ。素直にサターン版『同級生』を買えばよかったのにエロに目がくらんだんだ!自分一人でゲーム屋に行っても、アニメ絵のゲームしかないし、どれを買えばいいのかわからないんだ!」と、当時まだ萌え絵を解さぬ私は素直にそう伝えました。最初から照れずにこういえばよかったのです。
するとその男は「はて、そんなエロゲーなどこの世にあっただろうか?」という不思議そうな顔をしました。

そうなのです!!
この男もまた、私に「荒野」を歩かせるためだけにやってきた使者に過ぎず、私はまるで「旧約聖書のヨブ」のように、苦難の試練を与えられていたにすぎなかったのです!!!

もう待っているだけではだめだ。
やはりいつものように、自分からいろいろ手あたり次第やるしかないのか。
ですが、ろくな手札しか持ち合わせていません。
とりあえず原点に戻り、『悪夢』の続編の『絶望』というゲームへリンクしてみました。
主人公はすでに死んでおりました。
死してなお悪霊となって、悪行の限りを尽くすという終わらない悪夢、まさに絶望です。
しかし、もはやすっかり荒野の暮らしに慣れた私は、ぴくりとも眉を動かさずにてきぱきとCGを効率的に回収していきました。
「ほう、こういうシステムか・・・」
などと休日、コーヒー片手に分析してみたものです。
もはや「鬼畜」と呼ぶにふさわしい、男の姿がそこにありました。

しかしそんな折、大学時代仲の良かった友人と再会しました。
そして話の流れで、彼は男子校で、高校時代に実はそういうものが結構好きだったことを私にカミングアウトしたのです。とてもそんなものが好きには見えないぱりっとした男前です!
そこで、私はこれまで述べてきた、「都合の悪い事実」は伏せつつ、あくまでさりげなく「こう可愛い女の子が出てくるゲームで、恋愛要素のある名作と呼ばれるゲームってどんなのあった?」と聞きました。
そこで友達は、「うーん、名作っていえば『AIR』というゲームが一番有名だった」といいました。
今度こそ間違いがないだろう・・・。
私はさっそくPS2版を購入し、プレイしはじめました。

夏の田舎の心地よい日々が過ぎていきます・・・。
廃線の駅前でシャボン玉吹いたりなんかして。
まあ、たぶんこれも『ときメモ』みたいなのじゃないみたいだけど、いいや・・・。
まるでこれまでの業が洗い流されるようじゃないか。
そして「教えてもらったゲーム、のんびりしてて楽しい」と後日彼に伝えました。
ですが、「だめだよ。ゲームはマウスでやるものだよ」
とのアドバイスを受け、なんだか知りませんがPC版を買いなおして初めからやり始めました・・・。
思えばこのとき気が付くべきだったのです!!!
この異様なまでのこだわり!だっておかしいじゃないですか!
そうなのです!!!

この男もまた、新たに現れた三人目の悪魔だったんだ!!
みんな天使のようなフリをして、どいつもこいつもイカれてやがるんだ!!!
狂ってる!全員狂ってる!!!!うわあああああ!!!
神よ!!!
哀れな人間どもをお許しください!そして罪深き私をお救いください!!

そしてついに神罰が下ります。
私はこの作品で、これまで自分がエロゲーを通して行ってきた「すべてのキャラに対する仕打ちのツケを、人生最大の形でくらわされることになる」のです。
これは報いです。
そう、この物語は「最後は私が悪魔になってしまう」というお話・・・。

最愛の彼女の名は『神尾美鈴』
私にとって、エロゲー界のファムファタル

ああ、私はきっと地獄に落ちることでしょう・・・。
長くなりました。
本日の告解はこの程度にしましょうか。

それでは最後に、これまでやったエロゲーの中で一番好きなゲームであり、これのどこがエロゲーだよ!と思ったほどぶっちぎりにカッコいいOPをご覧ください。
では『ファントム~INTEGRATION』より『Promised land』。


Phantom integration OP Promised land