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「なでこSMILE」のアニメ感想BLOG

アニメや漫画などについての、自分の思いを記録するブログ

『失われたブヒを求めて』その10~櫛枝実乃梨

コラム

みなさん、こんにちは。

私がアニメ「とらドラ!」の櫛枝実乃梨に恋をしたのは、オープニングが『プレパレード』から、『silky heart』へと変わった、あの瞬間でした。
あのサビの部分で、階段から飛び降りて、廊下を駆け抜けていくみのりんを見たとき、私は切なくて、胸が張り裂けそうになりました。

それまでは、「あっけらかんとした、元気な女の子だなー」ということくらいでしか、彼女のことを見ておらず、というよりそもそもこのアニメを見ることにしたのは、当時はとにかく、釘宮理恵さんが滅茶苦茶好きだったからなので、逢坂大河さえ見れれば、それでよかったのです。

しかし、お話が進んで、あれはなんつったかな?『クリスマスに彗星は逆走する』とかなんとかいうサブタイトルのころになると、この「みのりん」という女の子は、自分のことよりも、周りの人のことを第一に考えるような女の子であるということがわかっていました。
そして、その気づいてしまった自分の恋心も、親友のためにそっと胸の奥に隠して、これまで通り明るく友人の恋を応援しようとする健気な姿を見ていると、私はもういても立ってもいられませんでした。

好きな人の前で、おどけて見せるみのりん
親友の悩みに、そっと寄り添うみのりん
本当は、破れそうな恋にその身を焦がしているというのに・・・!
そんな、みのりんを見ていると、もう何やってんだよ・・・と。
恋をしてしまった以上、これまで通りには行かないんだよ・・・。
もう、後戻りはできないんだよ、みのりん!と、気が狂いそうな気持ちで見ていました。

今でこそ告白しますが、当時私は、全力でみのりんに自分の姿を重ねて見ていました。自分の過去の恋愛を!
幸い私は、自分が好きになった女の子には、ちゃんと告白して玉砕してきた人間だったので、彼女のことを全く自分自身だと思って、見ていたわけではありません。
泣きながら告白したことだってあります。
もちろんその度に傷つき、絶望はしましたが、良くも悪くも後悔だけはありませんでした。
でもだからこそ、そんなまさか、引き下がるだなんて!うう。
みのりんみのりん

そんな中、流れるあの曲!
silky heart』のなかで、本編ではラストまで決して明かされない、彼女の声にならない本音の叫びが、繰り返し歌われるではありませんか!
そして毎週OPが流れるたびに、その歌詞がどんどん重みを増していくのです。
もう本当に、聞いちゃいられなくなるほどでした。

「キャラがそびえ、私のことを邪魔してる」
「いつかは私らしく好きと、言わなきゃ今より弱くなっちゃうよ」

キャラと私の狭間で、苦悩している!
そんなこと、言わないで!みのりん!キャラだって、君自身じゃないか!
毎週私はこの曲を聞きながら、布団の上で胡坐をかいて、14型テレビのブラウン管を食い入るようにみつめ、胸の痛みをシクシクと感じながら焼酎を飲んだのです。
わかってるじゃないか・・・。
彼女は自分のこともよくわかっている!
でも、今だって「本当の私は弱いから、どうしても好きだなんて言えない」って言うんですよ、このコは!!!!うわ~ん!!!
馬鹿馬鹿!勇気を出して!
お願いだから、勇気を出してみのりん!うう。
私は、みのりんの幸せだけを願いました。

このようにして、放映時はみのりんのことを、24時間考えて生活していたのですが、当時は周りに一人ふたり「とらドラ!」を見ていた知り合いがいたので、「俺さ。みのりんが結ばれてほしいんだよね」と、彼らに言ってみたことがあります。すると、二人から「いや、普通に大河だと思うけど?」という返答をもらいました。
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・いや、そうですね。
俺の目が狂ってるんです。
まあ、普通に考えて大河だよね。
ところで、「なあおい。『普通』ってなに?お前、自分のこと普通と思ってんの?あー」と絡みそうになりましたが、ぐっと耐えました。
ちなみに、今思い出しましたが、漫画「げんしけん」の一代目で、ラストシーンの解釈を、「おれ、春日部さんは、実は斑目の恋心に気づいてないと思うんだよ。それが高坂さえわからなかった、彼女の唯一にして最大の萌え要素なんじゃない?」と、聞いたことがありました。そしたら、「いや、普通に気づいてるでしょう」と言われました。それどころか、「お前は、女のことをわかってないよ!」と、言われたこともあります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
それ以降、私はアニメの話を現実の知り合いとするのを止めました。

いいんです!
俺が悪いんです。すべて俺が悪い!俺が死ねばいい!!!俺だけが、みのりんのことをわかってりゃいい!
もう本当にみのりんが、好きで好きで・・・。
当時、みのりんは俺でした。

・・・ああ、なるほど。
今なら、アニメのことがよくわかります。
例えば、映画「君の名は。」みたいに、みのりんの手のひらに「好きだ」と書いて、消えたいんです。映画と違って、俺のことは忘れてくれてかまいません。
俺は、君のために不幸になりたい。
萌えの究極とはつまり、死ぬことである。
生と死は等価値なんだ、アニメにおいてはね。
さあ、ボクを消してくれ!

落ち着け、何を言ってるんだ?
そんなある日のこと。
「熱量と文字数」を聞いていると、こんな話が聞こえてきました。
タツオさんと、松崎和尚が「とらドラ!」の話をしていらっしゃいます。

「俺。みのりんだから」
「ボクだって、みのりんですよ。友情が芽生えましたね!」

私はそのとき、初めて自分以外に「とらドラ!」で、みのりんが好きな人に出会いました。
そうか!俺だけじゃなかったんだ。そういう人も、ちゃんといるんだ!
まるで、雲が晴れていくような気持ちになりました。
そういえば「アニメ会」の方で、「とらドラ!」の再放送のときに、「みのりんが幸せになるなら、もう一回見てもいい」とか、コメントしてる人いたなー!とか、思いだしたりしました(今考えると百パー、タツオさん)。
いやー、俺ひとりかと思ってた・・・。
そして、私は嫉妬のどす黒い雲が、急速に心に広がって行くのを感じました。
・・・友情が芽生えた(だと?)いやいや、冗談ってわかってますよ。もちろん。
・・・冗談?
(俺だって、俺だってみのりんが好きなのに!)
あろうことか、私は愛する先輩方に、嫉妬の炎をメラメラと燃やしたのです。みのりんを「取られる」と、思ったんでしょうね。
腹の底から不可抗力でかけ上ってくる、あの苛立ちを私は昨日のことのように覚えています。
そういえば、アニメはみんなで見るもの?という、関口さんの回もありましたね。
144 熱量と文字数 【コラム:自分の好きなものを周りの人が好きになってくれない、アニメはみんなで観るもの?】
一人で見るものです。

恋でした。
みのりんには、間違いなく恋をしていました。
ナディア、片桐彩子に続く、三人目の好きな人。
それが、櫛枝実乃梨その人です。
他にもいたかもしれませんが、それはどちらかと言えば、憧れか萌えかエロでした。
だから、ハーレムエンドなんてもっての他です。だって「とらドラ!」に、ハッピーエンドなんてありえない!なぜなら、松崎和尚が仰るように、これは恋愛ものだから。
でも、だからこそ、それとは別にハーレムアニメ。つまりは『天国』が、人間には必要なんじゃないかと、最近の私は考えています。
つまり、√ハッピーエンドならぬハッピーエンドのX乗。
今私がいるのは、「このあたり」です。
エイメン!

・・・この私の「シャシン」よ。
他でもない、これを読んでいる「君」に。そう「あなた」に届け!!!
それでは、最後にお聞きください。
堀江由衣さんで、『Love Destiny』。


Sister princess OP2